うなぎ、親が遠出をしたときに連れて行ってくれた。あんなうまい飯、世の中にないと思っていたくらい大好物だった。
実は大人になってほとんど食べてない。いつの時代からか、うなぎ料理の価格がメチャクチャ上がったからだ。調べてみると2000年代に入ってかららしい。外国人にバレて需要が増し増しになってしまったからだそうだ。したがって、私が社会人になってから少しして・・くらいなので、若手の頃はお金の無かった私は外食時に全く選択肢に入らなかった。
で、うなぎ屋の前を通るたびに、こんな高い値段で売れるわけない。そう思って無視してた。もうしばらくしたらうなぎ屋が困って、値段を下げるだろう。下げるだろう・・と思ってたけど結局この20年、下がった試しは無いから、5000円くらい払うつもりで食べに行くものなんだろう。
スーパーとかで、安いうなぎを売っていることがあるが、ああ言うのは私が子どもの頃に狂喜したうなぎとは別物である。うなぎのかば焼きのタレだけが共通で、食感や風味が全く再現できてない。どういう仕組みなのか知らないが、うなぎ屋のうな重は、激しくおいしい(記憶)。
幼少期に「うまい」とメモリーされているものが、大人になって食べられてないというのは、非常に不調和なことではなかろうか。冬の賞与も近いことだし、今度、タイ米をいや、大枚をはたいて名店に行くことにしよう。私の記憶が正しかったことを証明しに行きたい。
そういう意味では、うなぎが高くなる前の2000年より前は、ずいぶん安価に美味しいうなぎが食べられていて幸せだったな。
こうやってものの需要は移り変わっていくものなので、好きなものがあれば早めに手に入れておいた方がいい。値段が上がらない国はもう終わってしまった。私の好きなポテトチップスも、もはや150円くらいで50gしか入ってないもんね。2袋買わないと満足できないくせに、高い。
そういえば、うな重がおいしいのは、うなぎが美味しいのか。それともタレがおいしいのか。タレが美味しいなら、白身魚にあのタレをかけてもおいしいんじゃないか。
ChatGPTに聴いてみたら「確かに!試してみたら、教えてくださいね!」と応援されてしまったが、答えは教えてくれなかった。そこまで賢くはないのか。
高いから手が出ない物、の代表物だった、うなぎだけどよくよく考えたら、今では手が出ない価格じゃない。今なら行ける。本気で今度食べに行こう。