私は1997年卒で就職氷河期の入口のような世代。当時は下記のように世相が暗かった。
1) 山一證券の自主廃業
大手証券会社であった山一證券が自主廃業を発表。この出来事は、日本の金融システムに対する信頼が揺らぎ、「金融不安」の象徴的な事件として記憶されています。社長の「社員は悪くありません」という記者会見は当時大きな話題となりました。2) 北海道拓殖銀行の経営破綻
長年にわたり地域経済を支えてきた北海道拓殖銀行(拓銀)が経営破綻。これにより、地元経済への影響が深刻化し、地方銀行の信用問題が浮き彫りになりました。3) 消費税の増税(3%から5%へ)
1997年4月に消費税率が3%から5%に引き上げられ、消費者の負担が増大しました。これが個人消費の冷え込みにつながり、経済低迷に拍車をかけたとされています。4) アジア通貨危機
東南アジアを中心に発生した通貨危機が日本経済にも影響を及ぼし、輸出関連企業が打撃を受けました。これにより、国内景気回復の遅れがさらに深刻化しました。5) 阪神淡路大震災からの復興が遅れる
1995年に発生した阪神淡路大震災からの復興が進む一方、被災地の経済再建は依然として困難を極めていました。これが、国全体の景気にも影響を与えました。6) 失業率の悪化
景気低迷に伴い、失業率が上昇しました。1997年には失業率が4%台に達し、戦後初めて「完全失業率」が4%を超える事態となりました。7) 消費者金融問題の深刻化
貸金業法の改正が進む中で、消費者金融問題や多重債務問題が社会問題化しました。これにより、家庭の経済的な不安が一層増しました。
なかなかの時代である。国全体が高度経済成長期のノリで投資をしていたら、突然ハシゴを外された時代。ベビーブームに生まれた世代(団塊の世代)が親になり、そこでたくさんまた子供ができたのが第二次ベビーブーム。団塊ジュニア世代である。それが我々の世代。
やたら同級生の数が多くて、受験は戦争だと言われた。受験に勝てなかったら負け組になると本気で親も学校も言っていたし、そこでバブルもはじけ、低成長の時代に急になったため、新卒採用を長らく大幅に削られた。人口が多い世代と新規採用を絞ったタイミングが一致したので就職氷河期が発生したのである。
でね。我々就職氷河期世代が将来を悲観し、子供を作らなかったせいで、ちょうど今の若い世代には第三次ベビーブームは起こらなかった。これからは若い世代は減るばかりと言われている。一方で団塊世代はどんどん引退していくから人手が足りなくなっている。かつ氷河期世代は十分に社会で活躍できていないので、人手不足を補うほどのマンパワーがない。
だから、若手の給料だけ、びっくりするほど上がっているわけだ。
それをね、就職氷河期世代が報われないとか、なんとも了見の狭い話でさ。若手の彼らには関係ないじゃん。今からの日本を背負って行かなきゃいけないんだから給料は上がって当たり前。若手が日本に希望を持って子どもを作ってくれないと国家が破綻しちゃうのは、誰の目から見ても明らかよね。
せめて我々就職氷河期世代は、この日本が続いていくために、下支えする役割を全うしなきゃいけない。数だけは多いんだから我々が我慢すりゃ、若い世代が息を吹き返せる。いいんだよもうあきらめようよ。歴史的に見て運が悪い世代じゃん。なぜに今、報われないだの救われないだの愚痴るんだ。若い世代の足首掴んで沼に引き込もうとしたらあかんよ。彼らの邪魔にだけはなったらいけない。
自分の世代のことは自分たちで考えようや。自分の手で稼げばいいんよ。商売のタネなんてどこにでも転がってる。誰かに救ってもらおうとする姿勢こそが我々が忌み嫌わなきゃいけない。もう長く生きて知恵はついてんだから、若手を大事にしつつ、自分たちは自分たちの生きざまを考え直そうよ。