いやあ、若手論の大事なところってさ、「若手に任せないから」ってのが大きいよね。しかも若手も、「教えてくれ、教えてくれないとできるわけない」って思ってる。そして、日本経済も歴史が長いので、簡単には若手みたいな素人に仕事渡せるわけないのよ。
私が若手だった20代くらいのころは、履いて捨てるくらい人がいて、そもそも渡す仕事も景気が悪くて無くなって言ってたので、簡単な仕事を「できる人」に渡すのが若手育成だった。
もう放置よ。誰も教えてくれん。いや、教えて欲しいって態度を先輩に見せられる人は、教えてもらうこともできたかな。ただ上の先輩たちもそんなに出来がいい感じでもなく、それなら自分で勉強した方が早いわ、ってなって、私なんかは勝手に育っていったよ。
むしろね、それぐらい弱肉強食感があれば、どんどん他人の仕事を奪って行く方式で偉くなることができた時代だから、向いている人には向いていたのかも。
今はそういう時代じゃないもん。
で、氷河期世代みたいな話になって救わないと救わないと・・みたいな流れになったときに、世代に対する処し方が誤っていたと、今は全員救おうとする傾向にある。落伍者を出さない。だから、今は完全に過保護時代に入っている。
過保護すぎるから、何にも挑戦しないし、何にも身につかないし、そしてぬるま湯の中で本人は不満に思っていて、キャリア志向だけネットから勉強している感じ。
多分、本質的な競争社会プロトコルは、30年前も今もきっと変わってないと思ってる。ただ身動き取れなくなっただけ。勝ち残る人だけが勝ち残るのは、多分変わらんし、それなら、さっさとやれ、って感じだ。負けた後のことは負けた後考えよ。やらぬが負け。時間は勝手に過ぎる。