オフィス「うるさい」への両極端な反応

働く

観測気球的にXに投稿してみたが、想定通り2つの反応を見た。

①すごく共感する
②神経過敏すぎる、こういう人は家で仕事して

①の方達は静かにいいねを押して行くが、②の場合は暴言を吐いていくパターンが多かった。多分に気に障ったのだろう。

これはこれでデータとしては好ましい。だって、②を言う方に加害者意識が少しでもあるのなら、やる側にまわるはずがない。私が加害者だと言うの?!という怒りを触発したのだと思う。

さて、私はこの問題、うるさいと思う人が悪い、うるさい人が悪い、なんて言う前に、オフィスをコロナ前の状態でありながら、コロナ後の働き方をさせている経営者の怠慢だと考えている。

つまり労働者同士で争うのは不毛で、経営者が迅速に行動しなければいけない。

いくらオフィスに回帰させてコロナ前に戻そうとしたところで、社員たちのワークスタイルはもはやコロナ後なのだ。

毎日何度Web会議するのか。それも客先相手だけじゃなく、リモートの同僚とも仕事をしている。どこで仕事をしてもいいワークスタイルを確立したのに、前近代的なオフィスにいる社員たち。

結果、音がどこまでも響き渡るだだっ広いオフィスに、ほぼ無関係な音が響き渡る。

これでは、知的労働が基本である出社している人々の集中力を奪うのは決定的である。しかも、基本はWeb会議にイヤホンを使っているものだから、その人の発言しか聞こえなくてイライラする。

じゃあ、会議室に行ってWeb会議してきなよ・・と解釈して会議室を見たらほとんどが埋まっているのだ。気の利いた人はそうしているが、Web会議全盛の時代で、会議室を一人一つ使うと、全部埋まってしまうに決まっている。

会議室=リアル会議、だった時代じゃないから、そもそものオフィスレイアウトが意味を為していない。だから、仕方なく自席でWeb会議をする。そしてうるさい。この悪循環である。

Web会議する人は「仕方ないじゃない!」とストレスを溜め込むことになる。

また、最近またしんどい話を聴いた。会議室でのWeb会議のスピーカーが騒音になっているらしい。

この狭っ苦しいオフィスの中で、いがみ合って社員同士がストレスフルに仕事をしている上で、経営者が「オフィスに回帰した方が生産性が上がる!」「効率的な働き方を追求しろ!」なんて騒いでいるもんだから、それより働きやすいオフィス、はよ!って思いである。

このような一般的にストレスの強い状況に対して、「ストレスを感じやすい人がリモートで働けばいい」ってのは、私は、賢い発言ではない、と考える。ぜひ、あらゆる人が、ストレスの少ない状態で働けるよう経営側ができることを実践してほしい。

・別室に社員がWeb会議を行えるブースを作り、会議室を使わなくていいようにする
・議論活発な会議ができるための会議室とし、他の人が執務している場所で議論しないようにする
・音を気にする人の存在を認め、気を遣い合う文化を醸成する

こういう話は、声が大きい人が声の小さい人を圧迫しがちで、昨今のハラスメントの問題も同じ枠組みにある。無自覚な加害者が、被害者を虐げている図式になりがちだ。ぜひ、社会的な理解を進め、オフィスの近代化を促したい。

Web会議を今さら無くすことはできないんだから。

タイトルとURLをコピーしました