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TCP/IP解説書の決定版! 時代の変化によるトピックを加え内容を刷新!
本書は、ベストセラーの『マスタリングTCP/IP 入門編』を時代の変化に即したトピックを加え、内容を刷新した第6版として発行するものです。豊富な脚注と図版・イラストを用いたわかりやすい解説により、TCP/IPの基本をしっかりと学ぶことができます。プロトコル、インターネット、ネットワークについての理解を深める最初の一歩として活用ください。第1章 ネットワーク基礎知識
第2章 TCP/IP基礎知識
第3章 データリンク
第4章 IPプロトコル
第5章 IPに関連する技術
第6章 TCPとUDP
第7章 ルーティングプロトコル(経路制御プロトコル)
第8章 アプリケーションプロトコル
第9章 セキュリティ
付録
IT業界に28年在籍していますが、正直なところで、読んだ技術書で今も本の存在をおぼえているのはこの一冊だけです。他の本はさらっと読めば栄養になると思いますが、書いてあることそのものを使って今も仕事をしていると言えばこの本です。
私は、若手の頃、週5で長い通勤時間がありました。片道1時間20分くらい。長いですね。座れないのですが座席の前(つり革がある場所)に立ち、技術本を立って読んでました。何を読んでるか前の人から見えるのが恥ずかしかったので本のカバーを裏返しにして白い状態にしてました。今はそんな人いませんね。
業界に入って苦労したのがネットワークでした。OSやらソフトウェアやらは、パソコンユーザーだったのでつかみやすかったのですが、ネットワークばかりは家にありません。今はWiFiがあってインターネットにつながっているでしょうが当時はISDNの電話回線、モデム止まりです。インターネットもまだ始まったばかりでした。企業LANを使うのも会社に入ってから。ネットワーク自体の概念が未経験者に高く立ちはだかった記憶です。
しかし、ビジネスでITと言えばネットワークは必要不可欠ですから、この見えないけど大事な何かを習得しなければいけない。それで本屋に行き、色々眺めた結果、わかりやすい本だと思って買ったのがこの本でした。
当時、基本情報技術者試験資格は取得していたのですが、OCI参照モデルのことばかりでした(TCP/IPがまだ覇権を取っていなかったという理由もありますが)。当時のソフトウェアは何かとTCP/IPが絡んでくるので、何とか知りたいと思った記憶です。
で、まだ当時は、その時この本で身に付けられたものの価値をわかってませんでした。が、今になってこの目次を見返すと、すごく大事なことがまとめられています。これ抜きでは仕事はできないです。
むしろ今のデジタル時代、IT業界にはいない方でも、知っておくと相当重宝する情報が固まっていると思います。ネットワークが前提となっているサービスばかりで、かつネットワーク=TCP/IPなところが強いので、私は下手にアプリケーション部分だけ詳しくなるより、こういう基盤技術の基礎の基礎みたいなところを、初学者が身に着けるとすごく得する場面が多いんじゃないかな、と思うのです。
冗談抜きで、あと100年は使える情報がくまなく書かれている本です。30年も重版されて生き残っている本ですから。